手足が冷たい。
お腹や腰が冷えているように感じる。
寒い季節になると、身体が冷えやすくなる。
「冷え」は、日常の中で感じることの多い身体の変化のひとつです。
気温や服装、運動量、食事など、冷えを感じる理由はさまざま。
そのため、冷えを感じたからといって、すぐに何かひとつの原因に結びつける必要はありません。
ただ、身体の状態は、そのときの心や生活の状態とも無関係ではありません。
忙しい日が続いていたり、緊張することが重なっていたりすると、身体に力が入り、いつもとは違う感覚を覚えることがあります。
この記事では、身近な「冷え」という感覚から、心と身体のつながりに少し目を向けてみます。
冷えを感じるのは、どんなとき?
冷えを感じる場面は人によってさまざまです。
寒い日に外に出たときだけでなく、
- 長時間同じ姿勢で過ごしたとき
- 身体をあまり動かさなかったとき
- 薄着で過ごしていたとき
- 疲れがたまっているとき
などにも、身体が冷えているように感じることがあります。
また、冷えを感じる場所も、手足だけとは限りません。
お腹や腰、首や肩など、「ここが冷えているな」と感じることもあるでしょう。
まずは、冷えを単なる不快な症状として片づけるのではなく、
「今日はどこが冷えているんだろう?」
と、自分の身体に目を向けてみる。
それだけでも、自分の状態を知る小さなきっかけになります。
心の緊張も、身体の感じ方に影響する
身体の冷えは、気温や生活習慣など、さまざまな要因によって起こります。
その一方で、心と身体は別々に働いているわけではありません。
仕事や人間関係などで緊張する時間が続くと、身体にも力が入りやすくなります。
肩が上がっていたり、身体がこわばっていたり、呼吸が浅く感じたり。
そんなときには、普段なら気にならない身体の感覚を強く感じることもあります。
自律神経も、こうした心身の状態と関わっています。
緊張しているときと、安心してゆったり過ごしているときでは、呼吸や心拍、筋肉の緊張など、身体の状態にも違いが生まれます。
だからこそ、「冷えている」という感覚があったときも、
「最近、身体に力が入りっぱなしになっていないかな?」
と、少し振り返ってみるのもよさそうです。
冷えを感じたら、まずは身体に温もりを
冷えを感じたときには、身体を温めることから始めてみるのもよさそうです。
たとえば、温かいお風呂に入ったり、温かい飲み物を飲んだり、首や肩に温かいタオルを当てたり。
身体に温もりを感じると、冷えていた部分だけでなく、気持ちまでほっとすることがあります。
「温める」という行動には、身体を温めることだけではなく、忙しい時間をいったん止めて、自分の身体に意識を向ける時間をつくるという意味もあります。
温かいお風呂で身体を包む
一日の終わりに、湯船にゆっくり浸かる。
お湯に身体を包まれると、冷えていた手足や身体に温かさを感じることができます。
湯船の中で肩の力を抜いて、ゆっくり呼吸してみる。
「今日は疲れていたんだな」と気づくこともあるかもしれません。
毎日必ず湯船に入らなければならないということではなく、時間に余裕がある日に、温かさを味わう時間をつくってみるのもよさそうです。
温かいタオルで、冷えやこわばりを感じるところを温める
首や肩などに冷えやこわばりを感じるときには、温かいタオルをそっと当ててみる方法もあります。
温かさを感じながら、ゆっくり呼吸する。
そして、
「肩に力が入っていたな」
「思っていたより冷えていたな」
と、自分の身体の感覚を感じてみる。
何かを一生懸命ほぐそうとするのではなく、ただ温かさを感じる時間にしてみるのもよさそうです。
温かい飲み物を、ゆっくり味わう
温かい飲み物も、日常の中で取り入れやすい「温もり」です。
マグカップを両手で包んで、手のひらに伝わる温かさを感じる。
一口ずつゆっくり飲みながら、身体の内側に広がる温かさを味わってみる。
忙しいと、飲み物もつい急いで飲んでしまいがちですが、ほんの数分でも「温かさを感じる時間」として楽しんでみると、いつもとは少し違った休憩になるかもしれません。
「温める」だけでなく、身体の変化を感じてみる
身体を温めるときに大切にしたいのは、温める方法だけではありません。
温めながら、
「手足が少し温かくなってきた」
「肩の力が抜けてきた」
「呼吸がしやすくなった気がする」
など、自分の身体がどう感じているのかにも目を向けてみます。
身体の変化に気づくことは、自分をいたわるための小さなきっかけになります。
冷えを感じたからといって、必ずストレスが原因というわけではありません。
けれど、冷えをきっかけに身体へ意識を向けてみると、
「最近、少し無理をしていたかもしれない」
と気づくことがあるかもしれません。
身体から届く感覚を、そんなふうに自分をいたわるきっかけとして受け取ってみるのもよさそうです。
冷えを感じた日は、身体をいたわる時間に
冷えを感じたときは、「冷えをなくさなければ」と考えるより、
「今日は少し身体を温めてあげよう」
と考えてみる。
温かいお風呂に入る。
温かいタオルを当てる。
温かい飲み物をゆっくり味わう。
やわらかなブランケットに包まれる。
どれも、特別なことではありません。
けれど、身体に温もりを感じながら過ごす時間は、忙しい毎日の中で、自分自身に目を向ける時間にもなります。
まとめ|温もりを感じながら、自分の身体に気づく
冷えには、気温や服装、生活習慣など、さまざまな要因があります。
そして、心と身体はつながっているため、緊張や疲れが続いているときには、身体のこわばりなどをいつもより強く感じることもあります。
だからこそ、冷えを感じたときには、原因をひとつに決めつけるのではなく、
「今の身体はどんな状態かな?」
と、少し立ち止まってみる。
そして、温かいお風呂やタオル、飲み物などを使って、身体に心地よい温もりを与えてあげる。
「温かい」「気持ちいい」「少し力が抜けた」
そんな身体の感覚を感じることも、自分をいたわる時間のひとつです。
もう少し身体を温める習慣を取り入れたいときは
冷えが気になる季節には、日々の暮らしの中でできる温める習慣を少しずつ取り入れてみるのもよさそうです。
→ 冷え対策・温める習慣
また、身体だけでなく、香りや音、光、味わいなど、五感を通して自分をいたわる方法もあります。
※冷えが強い場合や長く続く場合、ほかの症状を伴う場合には、自己判断だけで済ませず、医療機関などへの相談も考えてみましょう。
温もりから、ほかの感覚にも目を向けてみる
身体に温もりを感じると、いつもより自分の身体や心の状態に気づきやすくなることがあります。
そんなふうに、ひとつの感覚を入り口にして、ほかの感覚にも目を向けてみるのもよさそうです。
香りを楽しむ。
やわらかな光を眺める。
好きな音楽に耳を傾ける。
温かい飲み物を味わう。
心地よい温もりに触れる。
五感から感じる小さな心地よさは、心や身体をいたわる時間にもつながっていきます。
嗅覚・視覚・聴覚・触覚・味覚。
そして、その感覚を通して自分の内側に気づく第六感。
その日の自分に合う「心地よさ」を、六感の中から探してみてください。

