レモングラス精油|爽やかなレモンの香りと力強さを楽しむ

レモンのように爽やかなのに、柑橘とは少し違う。

レモングラス精油は、すっきりとしたレモン調の香りの中に、青々とした草のような香りと、少し力強さを感じる精油です。

名前に「レモン」とついていますが、レモンの仲間ではなくイネ科の植物。

虫が気になる季節の香りとして知られていますが、それだけではありません。

特徴的な芳香成分「シトラール」を豊富に含み、抗菌作用や抗真菌作用、抗炎症作用など、さまざまな作用が研究されている精油でもあります。

今回は、そんなレモングラス精油の香りや成分、作用、植物のこと、そして日常での楽しみ方について紹介します。

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レモングラス精油について

レモングラスは、細長い葉を伸ばすイネ科の多年草です。

学名は Cymbopogon citratus。

葉から水蒸気蒸留によって精油が抽出されます。

名前の通りレモンを思わせる香りがありますが、レモン精油とは植物も抽出部位も異なります。

レモン精油が果皮から採れる柑橘系の精油なのに対して、レモングラス精油はイネ科植物の葉から採れる精油。

香りを比べてみると、レモングラスには柑橘の軽やかさとはまた違う、草の青さやシャープさがあります。

科名: イネ科
学名: Cymbopogon citratus
抽出部位: 葉
抽出方法: 水蒸気蒸留法
主な芳香成分: ゲラニアール、ネラール、ミルセンなど

どんな香り?

香りの印象

最初に感じるのは、はっきりとしたレモンのような爽やかさ。

でも、その奥には刈ったばかりの草を思わせるような青々しさがあります。

レモン精油のような明るく軽い柑橘の香りというより、レモンの爽やかさにハーブや草の力強さを加えたような香りです。

少し酸味を思わせるシャープさもあり、香りの輪郭がはっきりしています。

甘さは控えめ。

すっきりした香りが好きな方には、とても分かりやすい個性を持った精油だと思います。

香りの強さ

レモングラスは、かなり存在感のある香りです。

少量でも香りが広がりやすいため、ブレンドするときは最初からたくさん入れるより、1滴ずつ加えながら調整したほうが使いやすいでしょう。

香りのノート

レモングラスは、一般的にはトップ〜ミドルノートとして扱われます。

香り立ちは比較的早く、最初にレモン調の爽やかさが広がります。

そのあとに草のような青さや、少し温かみのあるハーブ調の香りが残ります。

香りの持続性

柑橘系精油ほどすぐに消える感じではなく、比較的しっかり香りが残ります。

そのため、空間に香らせるとレモングラスらしい爽やかさを感じやすい精油です。

ブレンドとの相性

レモングラスは、

  • レモン
  • オレンジ
  • ベルガモット
  • ラベンダー
  • ティートゥリー
  • ユーカリ・ラディアタ
  • ゼラニウム
  • シダーウッド

などと合わせやすい精油です。

柑橘系と合わせれば爽やかさがより軽やかに。

ラベンダーやゼラニウムと合わせると、レモングラスの鋭さが少しやわらぎます。

ウッディ系を少し加えると香りに落ち着きが出るので、レモングラス単独では強すぎると感じる方にも使いやすくなります。

主な成分と特徴

レモングラス精油を特徴づけているのが、シトラールです。

シトラールはひとつの成分名のように使われますが、主にゲラニアールとネラールという2つの異性体の混合物を指します。

レモングラス精油では、この2つが主要成分となり、合わせて70〜80%ほどを占める例も報告されています。

ゲラニアール

シトラールを構成する成分のひとつです。

シャープで力強いレモン調の香りを持ち、レモングラスらしい爽快感をつくっています。

抗菌・抗真菌・抗炎症などに関連する研究も行われています。

ネラール

ゲラニアールとともにシトラールを構成する成分です。

同じレモン調でも、ゲラニアールより少し柔らかさのある香りを持っています。

このゲラニアールとネラールが組み合わさることで、レモングラス特有の鮮やかなレモン調の香りが生まれます。

ミルセン

レモングラス精油には、ロットなどによってミルセンも含まれます。

モノテルペン炭化水素の一種で、少し青さのあるハーバルな香りを持つ成分です。

レモングラスの香りが単純な「レモンの香り」ではなく、植物らしい青さを感じさせる理由のひとつでもあります。

レモングラス精油の作用

レモングラス精油では、主要成分であるシトラールを中心にさまざまな作用が研究されています。

  • 抗菌作用
    細菌の増殖を抑える方向に働く作用。
  • 抗真菌作用
    真菌の増殖を抑える働き。レモングラス精油は、特に抗真菌作用について多く研究されている精油のひとつです。
  • 抗炎症作用
    炎症反応に関わる物質や経路に働きかけ、炎症を抑える方向に作用します。
  • 鎮痛・抗侵害受容作用
    痛みの感覚に関わる反応を抑える方向に働く作用が、基礎研究などで報告されています。
  • 昆虫忌避作用
    蚊などの昆虫が嫌う香りとして働く作用です。レモングラスの主要成分であるゲラニアールやネラールについても、蚊の忌避に関わることが報告されています。

こうした作用については、レモングラス精油やシトラールを対象としたさまざまな研究が行われています。

ただし、その多くには基礎研究も含まれます。

精油を病気の治療や予防のために使うという意味ではなく、レモングラスという植物が持つ芳香成分の特徴として知っておくと、香りの見え方も少し変わってくると思います。

レモングラスのすっきりと力強い香りは、ぼんやりした空気を切り替えたいときにも取り入れやすい香りです。

こんなときにレモングラス精油を

気分をすっきり切り替えたいとき

レモン調のシャープな香りが広がるので、仕事や家事の合間など、一度気分を切り替えたい時間に。

空間を爽やかな香りにしたいとき

抗菌作用や抗真菌作用が知られているレモングラス。香りを楽しみながら、すっきりとした印象の空間をつくりたいときにも取り入れやすい精油です。

虫が気になる季節に

昆虫忌避作用が知られているため、春から夏にかけての芳香にも使いやすい香りです。

虫除けだけを目的にするのではなく、レモングラスの爽やかな香りそのものを楽しみながら取り入れるのもいいですね。

植物と歴史

レモングラスは、1〜2mほどに成長することもあるイネ科の多年草です。

細長い葉が株元からたくさん伸びる姿は、名前の通り「草」そのもの。

現在では熱帯・亜熱帯地域で広く栽培され、料理やハーブティー、香料、精油などさまざまな形で利用されています。

植物学的な原産地については資料による違いもありますが、KewのPlants of the World Onlineでは南インドとスリランカを原産地域としています。一方、東南アジアで古くから栽培されてきた植物でもあります。

タイ料理のトムヤムクンなどに使われているので、料理の香りとして知っている方も多いのではないでしょうか。

レモングラスは、東南アジアでは何世紀にもわたって栽培され、料理だけでなく、伝統的な植物利用の中でも親しまれてきました。

属名の「Cymbopogon」は、ギリシャ語の「kymbe(舟)」と「pogon(ひげ)」に由来し、花穂の形を表した名前とされています。

そして「citratus」は、レモンのような香りを持つことに由来します。

見た目は草なのに、葉を触ったり折ったりすると鮮やかなレモンの香りがする。

植物を実際に見ると、精油の香りがどこから生まれているのかを感じられる植物です。

香りの楽しみ方

レモングラスは香りが強いため、まずは少量から楽しむのが使いやすいと思います。

朝や仕事の合間に

ディフューザーやアロマストーンでほんのり香らせてみましょう。

レモンのような爽やかさと草の青さがあるので、朝の空気や、仕事・家事の合間の気分転換にもよく合います。

夏の香りとして

レモングラスといえば、やはり夏。

虫が気になる季節にも使いやすく、爽やかな香りそのものも暑い時期によく似合います。

レモングラス+ラベンダー、レモングラス+ティートゥリーなど、ほかの精油と組み合わせて香らせるのもいいですね。

香りが強いと感じるときは

レモングラス1滴に対して、オレンジやラベンダーなどを2〜3滴。

こんなふうにレモングラスを少なめにすると、ぐっと使いやすくなります。

「レモングラスはちょっと強い」と感じる方も、ブレンドすると印象が変わるかもしれません。

レモングラス精油の禁忌事項

レモングラス精油はシトラールを多く含むため、皮膚刺激や皮膚感作に注意したい精油です。

特に敏感肌やアレルギーを起こしやすい方は慎重に使用しましょう。

皮膚への使用については、Tisserand Instituteではレモングラス精油の最大濃度を**0.7%**としています。

芳香浴で使う場合も香りが強いため、少量から試してみるとよいでしょう。

また、妊娠中・授乳中、乳幼児への使用などについては、メーカーによって注意事項が異なる場合があります。使用する製品の表示を確認し、必要に応じて専門家に相談してください。

なお、レモングラス精油にはレモンのような香りがありますが、柑橘類の果皮から採れる精油ではないため、レモン精油のようなフロクマリン類による光毒性を理由に避ける精油ではありません。

精油を使うときの共通の注意

精油は、植物から抽出された香りの成分が凝縮されたものです。

原液を直接肌につけたり、自己判断で飲用したりすることは避けましょう。

肌に使用する場合は、植物油などで適切に希釈して使います。

また、妊娠中・授乳中の方、乳幼児、高齢者、持病や服薬がある方などは、精油の使用について専門家に確認しておくと安心です。

肌に使用する場合は、体質によって刺激やアレルギー反応が起こることもあります。

「天然のものだから大丈夫」とは限りません。

使用する精油のメーカーが示している注意事項や品質情報も確認しながら、無理のない範囲で楽しみましょう。

Rinkaでの使い方・使用している精油

Rinkaでは、プラナロムのレモングラス精油を使用しています。

レモングラスは香りの存在感が強いので、たくさん使わなくても、その爽やかさをしっかり感じられる精油です。

特に虫が気になる季節には取り入れやすい香りですが、虫除けだけではなく、すっきりした香りをつくりたいときのブレンドにも使えます。

自宅でもレモングラスの香りを楽しんでみたい方は、Rinkaで使用している精油も参考にしてみてください。

→ 商品を見る

香りをもっと楽しむ

レモングラスは、レモンのように爽やかでありながら、植物の青さと力強さも持った香りです。

「柑橘系が好きだからレモングラスも好きかも」と思って嗅いでみると、意外と違う。

そんな発見も、精油をひとつずつ知っていく面白さだと思います。

爽やかな香り、甘い香り、森を思わせる香り。

植物によって香りも成分もまったく違います。

その日の気分に合う香りを、少しずつ見つけてみてください。

→ 精油辞典から、気になる香りを探す

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