デスクワークが続くと、肩や首のこりがひどくなり、頭痛や疲労感につながることがあります。日本整形外科学会によると、成人の約7割が肩こりを経験しており、特にデスクワークを行う人の多くが慢性的な肩こりに悩まされていると言われています。さらに、ある調査では、長時間のパソコン作業を行う人の約80%が肩や首の不調を訴えているとの報告もあります。特に長時間同じ姿勢を続けていると、血流が悪くなり、筋肉が硬くなってしまいます。これが肩こりや首こりの大きな原因となるのです。例えば、1日8時間以上パソコンの前に座る人は、1時間に1回以上立ち上がってストレッチを行うことで、肩こりや首の緊張を軽減できるという研究結果もあります。
そこで、仕事の合間に簡単にできるストレッチを取り入れて、リフレッシュしましょう!
1. ストレートネックを改善するストレッチ
スマホやPCの使い過ぎによって、首が前に出てしまう「ストレートネック」に悩む人が増えています。ストレートネックは、首の筋肉に過剰な負担をかけ、肩こりや頭痛の原因となります。特に首の後ろ側にある僧帽筋や後頭下筋群が緊張しやすくなり、筋肉の血流が滞ることで疲労物質が蓄積され、慢性的な痛みを引き起こします。また、ストレートネックが進行すると、首のカーブが失われることで神経が圧迫され、腕のしびれや自律神経の乱れにつながることもあります。悪化すると首の可動域が狭くなり、さらに姿勢が悪くなるという悪循環に陥ることも。
そこで、首の負担を軽減するストレッチを取り入れて、正しい姿勢を保ちましょう。
1-1. 壁を使った姿勢リセットストレッチ
このストレッチは、壁を利用して首の位置をリセットし、ストレートネックを改善する効果があります。正しい姿勢を意識しながら行うことで、姿勢の矯正や血流の改善にもつながり、肩こりや頭痛の軽減が期待できます。
やり方
- 壁に背中をつけて立ちます。
- 頭の後ろを壁に軽く押し付けるようにして、あごを軽く引きます。
- この状態を10秒間キープ。
- ゆっくりと元の姿勢に戻します。
- これを5回繰り返します。
- 慣れてきたらキープ時間を20秒に伸ばしてもOK。
ポイント
✅ 頭を無理に押し付けず、軽く当てる程度にする。
✅ あごを引くことで、首の自然なカーブを意識する。
✅ 毎日続けることで、首の正しい位置を覚えさせる。
✅ 深呼吸をしながら行うと、よりリラックス効果が高まる。
1-2. 前後運動で首の負担を軽減するストレッチ
このストレッチは、首を前後に動かすことで、ストレートネックによる緊張をほぐし、負担を減らす効果があります。首周りの筋肉をほぐすことで、正しい姿勢を維持しやすくなります。
やり方
- 背筋を伸ばし、リラックスした状態で座ります。
- あごを軽く引きながら、頭を後ろに押すようにして5秒間キープ。
- ゆっくり元の位置に戻す。
- 次に、あごを前に突き出し、5秒間キープ。
- これを5回繰り返します。
- 慣れてきたら回数を増やして10回にする。
ポイント
✅ ゆっくりとした動作で行い、無理をしない。
✅ 肩の力を抜き、リラックスした状態で行う。
✅ 1日2回、朝と夜に行うと効果的。
✅ 目線をまっすぐに保ちながら行うと、より効果が高まる。
1-3. ストレートネックを防ぐ簡単な習慣
ストレートネックを改善するには、ストレッチだけでなく日常の姿勢を意識することも重要です。以下のポイントを実践し、ストレートネックを防ぎましょう。
✅ デスクワーク時の姿勢に注意する
- モニターの高さを目線に合わせる。
- 背筋を伸ばして座るように心がける。
- 1時間ごとに5分程度の休憩を取り、首を軽く回したり伸ばしたりする。例えば、首を前後左右にゆっくり倒したり、肩をすくめてストンと落とす動作を取り入れると効果的。
✅ スマホの使用時に気をつける
- スマホを目線の高さに持ち上げる。
- 画面を長時間見続けるのではなく、こまめに視線を外す。
- 寝ながらスマホを見ないようにする。
✅ 枕の高さを調整する
- 高すぎる枕は首に負担をかけるため、低めのものを選ぶ。
- 寝るときに首が自然なカーブを描くように意識する。
このようなストレッチや生活習慣を取り入れることで、ストレートネックの予防や改善につながります。実際に、デスクワークの合間にストレッチを取り入れた方の中には、肩こりが軽減し、仕事中の集中力が向上したという声もあります。また、寝つきが良くなり、朝の首のこわばりが軽減したという体験談も。習慣化することで、首の負担を減らし、快適な状態を維持できるようになります。ぜひ、毎日のルーティンに取り入れてみてください。
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